英検の単語を効率よく覚える方法
英検を受験する際にまず取り掛かるのは「英単語」という方が多いと思います。
同時に、「全然覚えられないし、つまんない!」と初っ端から躓いてしまう方も多いでしょう。
ただ、英単語の習得は英検に限らず、「読む」「書く」「話す」「聞く」どの技能にとっても、何をするにも必要不可欠な要素です。
この記事では、英検各級の語彙数やレベルについて紹介し、効率のいい英単語の覚え方を解説しています。
スケジュールの組み方も紹介しているので、ぜひ参考にしながら計画を練ってみてください。
英検の単語数とレベル(級別)
まずは英検の各級にどのような英単語が登場するのか見てみましょう。
(レベルと語彙数の目安は英検が運営する「英ナビ」を参考にしています)
- 級
- 語彙数
- 単語例
- レベル
- 5級
- 約600語
- this(これ)
- where(どこ)
- morning(朝)
- town(町)
- park(公園)
- 中学初級程度
- 4級
- 約1,300語
- say(言う)
- think(考える)
- people(人々)
- one(1つの)
- tea(お茶)
- 中学中級程度
- 3級
- 約2,100語
- introduce(〜を紹介する)
- worry(心配する)
- as soon as possible(できるだけ早く)
- be surprised to do(〜して驚く)
- Why don't you 〜?(〜したらどうですか?)
- 中学卒業程度
- 準2級
- 約3,600語
- hide(~を隠す、隠れる)
- empty(空の、空いている)
- eventually(結局は)
- on purpose(わざと)
- Neither did I(私もです)
- 高校中級程度
- 2級
- 約5,100語
- discuss(〜について話し合う)
- resign(辞職する)
- adore(〜を敬愛する)
- with regard to~(〜に関して )
- neither A nor B(AもBも〜ない)
- 高校卒業程度
- 準1級
- 約7,500語
- irresistible(抵抗できない)
- mandatory(義務的な)
- notorious(悪名高い)
- mediate(〜を仲介する)
- take advantage of ~(~を利用する)
- 大学中級程度
- 1級
- 約10,000~15,000語
- astound(仰天させる)
- integrate(積分する)
- trigonometry(三角法)
- potassium(カリウム)
- synthetic fibers(合成繊維)
- 大学上級程度
【参考】 英ナビ!
準2級くらいまでは日常で登場しそうな単語が並んでいます。
2級になると「あらら、ちょっと難しいかな?」となり、準1級で「日本語も難しい……まずいぞ」と感じ、1級に関しては「????」という感覚ではないでしょうか。
英検準2級くらいまでは、特別なにもせずとも合格する方は多いです。
準2級までは英単語そのものが少し怪しくても、リスニング等で点が稼げてしまったりします。リーディングの話の内容も難しくはないため、意味の推測は容易です。
その後、2級、準1級……と難易度がぐぐぐっ、と上がり「(実は)覚えていなかった準2級までの単語」+「新たな難解単語」のコンボで苦しむ方は非常に多くいます。
英単語の覚え方
級が上がるにつれ単語の難易度が上がるはもちろんですが、単純に各級の語彙数だけ見てもあまりの量にクラクラしてきます。
そんな英単語を、それでもどうにかして私たちはモノにしなければなりません。
ここからは、英単語を効率よく覚える方法を解説していきます。
初級から英検1級の受験をするような上級者の方まで、どんなレベルの方でも使えるのでやってみてください。
音読をする
単語学習の際、英単語は全て声に出してやっていきましょう。
音読をするというのは「目で見るだけ(=黙読)」に、「口で発声して」「耳でその声を聴く」という作業が追加されることになります。
脳というのは、刺激が多いほど記憶してくれるものです。
「見る」「発声する」「聞く」の3つの刺激で、こうかはばつぐんです!!
ついつい気にしてしまうのですが、発音は完璧にできる必要はありません。きれいにæの音が出せなくても大丈夫です。
ただ、例えば「relative」を「リレイティブ」等のように全然違う読み方で覚えないように注意してください。(せっかく覚えたのに、リスニングの時に「レラティブってなんだ?」と混乱する原因になります)
発音記号を読めるようにしておくと安心ですが、最近の単語帳はアプリで簡単に音声も聞けるようになっていると思いますので、読み方が分からなければ聞いてみましょう。
単語帳には例文も付いているはずですので、そちらも音読します。
単語だけよりも、「どういう時に使うのか」「どのように使うのか」が理解でき、覚えやすいはずです。
お得情報として、例文ごと記憶に残っていれば、英作文パートでそのまま使えることもあります。最も難しいと言われている大問1(穴埋め)で似たような文章が出題されることもあります。
ぼそぼそと言うのではなく、しっかりと声に出して音読してください。恥ずかしくない!
※親御さんは、お子様が音読しているのを聞いても決して茶化したりせず、もし声をかけるなら「いいね」「上手になったね」とほめてあげてください。
日本語をチラ見し、イメージを思い浮かべながら、単語と例文を音読してどんどん進んで行ってください!
日本語からして難しい単語もたくさんありますよね。例文もちょっと小難しかったりして、全くイメージがつかめず音読する気が失せてしまうこともあるでしょう。
「dog」と聞いて犬を想像するのはカンタンです。でも例えば「integrate(積分する)」のイメージってどうすればいいんでしょうか?
日本人はあまり日常の会話で「積分する」って言いません。数学の授業中くらいですかね。
ネイティブでもそんな感じなのか、意外と日常で使う機会があるのか……。級が上がれば上がるほど付きまとう悩みです。
そんなときはPlayPhrase.meにアクセスして、英単語を入力してみましょう。
その単語が使われている、映画のワンシーンがいくつか再生されます。聞くだけでなく、映像をよく見て「どんな人が」「どこで」使っているのか観察してみてください。
国語辞典で「積分する」を調べるより、ずっと理解しやすいはずです。
全部の単語でやっていたらキリがないですが、モヤモヤして進めなくなったときや気分転換したいときに、PlayPhrase.meはオススメです。
復習する
英単語を覚えていて、ふと2ページほど前を見返す。昨日覚えた単語を見てみる。 すると
「全然覚えてないじゃん!」
となることも多いですよね。
そして「あんなに頑張ったのに!」「やーめた!」というのが最悪のパターンです。
気持ちは分かります!
でも、実際は忘れてしまうことをそんなに気にしなくても大丈夫なのです。
英単語は、覚えて→忘れて→覚えて→忘れて→覚えて……の繰り返しで覚えるものだと思ってください。数日前の英単語を「忘れて」いるのは、この流れの一部だと思って受け入れましょう。
エビングハウスの実験について
「エビングハウスの忘却曲線」というものをご存じでしょうか?
覚えたことを○分後に復習したら、初めて覚えた時に比べて〇%早く記憶できる(時間の節約ができる)、という感じの曲線グラフです。 ドイツの心理学者、エビングハウスさんが発表したので「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれています。
例えば、昨日覚えたことは今日、ほとんど忘れてしまいます。皆さんが「全然覚えてない!」と絶望するタイミングです。
でも、ここで「やーめた!」とあきらめるのって、すごく勿体ないことなんです。「全然覚えてない!」と思っていても、実は最初に覚えた時よりは覚えやすい状態だからです。
また、エビングハウスの実験は「意味のない単語」で行われたことにも注目です。
意味のない単語だから忘れやすい。つまり逆に考えれば、「意味のある単語」なら人はもっと覚えていることができるのです。
特に英検準1級以上を受験するあなた。あなたにとって、初めて出会う難解な英単語は「意味のない単語」と等しいかもしれません。(だから覚えにくいんですよね) そこで、例文です。例文を読めば使い方が理解できるのと同時に、その単語を「意味のあるもの」として処理できます。
英単語は忘れてしまうことを恐れず、何度も何度も「例文で」復習していきましょう!
様々な日本語訳が書いてある英単語もありますよね。
基本的には、最初に書いてある1つだけを覚えてしまえばOKです。「英検●級用」という単語帳を使っていると思いますが、最初の訳があなたの受験する級で一番「出る」使い方です。
余裕があれば2つ目や3つ目を覚えてもいいですが、それよりは例文を覚えてしまう方が「こんなニュアンスで使う単語なんだな」というのが分かって効率がいいです。
英単語を覚えるスケジュールの組み方
次は、英単語を覚えていくスケジュールの組み方を解説します。
①的を絞る
まず、単語帳を買って来たら「すでに知っているもの」は除外します。
チェックを付けたり、マーカーで塗りつぶしてもいいです。これから覚えなければならないものだけに的を絞ります。
②1日に覚える単語数と復習のタイミングを考える
例えば3日で30個単語を覚えるとして、ありがちなのが「1日10個ずつ」やっていく、というものです。でも、それだと復習の時間がとれません。
この例の場合だと「1日10個ずつ」ではなく、
- 1日目に「30個」とりあえず覚える
- 2日目に「同じものを30個」覚え直す
- 3日目にまた「同じものを30個」復習
というスケジュールの方が、効率よく覚えることができます。
「たった1日、1時間お話した人」よりも、「3日間、ちょっとでも毎日お話しした人」の方が覚えていますよね。それと同じです。
もちろん、「トータルで5000語覚えたいから→毎日5000語やる」というわけでもありません。
ある程度区切ってやる必要はありますが、「覚えた!→この単語、終わり!」ではなく、何度も何度も同じ単語を学習することが大事です。
「ちょっと忘れてしまったかな?」というタイミングで復習をしてあげるのが、効率のいいスケジュールです。具体的には、1日後、4日後、7日後、11日後、15日後、20日後、30日後に同じ単語を覚え直すのがおすすめです。
「2日後と3日後は何もしないの?」と思ってしまった方、そうではありません。その日はその日で、新たな単語を学習してください。
単語セットがいくつかあるとして、
- 1日目:セット1
- 2日目:セット2+セット1の復習
- 3日目:セット3+セット2の復習
- 4日目:セット4+セット3の復習
- 5日目:セット5+セット4の復習+セット1の復習
- 6日目:セット6+セット5の復習+セット2の復習
- (この後も続く)
という感じで、常に復習しつつ同時進行で新たな英単語を学習していきます。1セットの単語数は、これから覚える単語の数や、試験までの時間、そして上記のように復習をすることを考慮して決めてください。
毎日復習分が積み重なっていくので、最後の方はどうなるのかちょっとドキドキしてしまいますね。でも、これだけ復習をすれば結構自然に覚えてしまえるものです。
最初の数日は「昨日のほとんど覚えてないや、まぁいいか!」くらいの気持ちでいてください。
また前述のとおり、復習の段階に入ると少しずつ「覚えるのに必要な時間」は短縮されていきます。むしろ楽しみになってきませんか?
まとめ
効率よく英単語を覚える方法をご紹介しました。
覚えるときは常に例文もあわせて音読し、また何度も復習することが大切です。
まずは単語帳を開き、覚えるべき英単語がどれだけあるか把握するところから始めましょう。
英単語の音読も、毎日の習慣にしてしまえば苦にはならなくなるはずです!
エイゴバでも、この記事で紹介したように音読をしながらの学習を推奨しており、何度も復習することを前提にスケジュールを組んでいます。
「自分で管理できそうにない」「というか、まずタイミングを計算に入れて計画を練るのが面倒だな……」
といった心配をしなくてもいいように、トレーナーがしっかりとスケジュールを作成・管理します!
もちろん、単語だけで終わらないよう、他の技能もバランスよく伸ばせるようになっています。
ご興味がありましたら、まずはぜひ無料カウンセリングにお申し込みください。
くわしくはこちら!
⇒ https://eigoba.com/counseling/