英検とTOEICの違いは?ハイスコアにつながる学習のコツを解説!
英検とTOEICは、日本国内で知名度の高い「英語力を測る試験」です。英語力をアピールする資格として、その違いや、どちらを受験すべきかを知りたい方も多いのではないでしょうか。
英検とTOEICでは、測れる技能に違いがあります。目的やキャリアに合わせて受験することで、より効果的に英語力をアピール出来るでしょう。
本記事では、英検とTOEICについて、試験の目的やスコアの比較、測れる英語力の違い、ハイスコア獲得のコツまで解説しますので、参考にしてください。自分に合った試験とその対策を知り、今後の英語学習にぜひ役立ててください!
英検とTOEIC、何が違うの?
英検は、日本英語検定協会が実施する日本最大級の英語資格試験です。2024年現在、7つの級が中学・高校・大学の学習レベルに添って設定されており、読む・聞く・書く・話すの4技能のバランスを重視しています。社会で通用する実用英語力を測る試験です。
一方、TOEICは、国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が実施する、世界160カ国共通のテストです。合否ではなくスコアで、ビジネスシーンでのコミュニケーション能力を測る試験です。
ここからはその違いについて、具体的に解説します。
英検は社会で通用する総合的な英語力を証明する資格
英検は、7つの級(2025年度より8つに増設)から自分の英語力や目標に合った級を選んで受験します。中学初級レベルの5級から大学上級レベルの1級まで、取得すると現在の英語力を正確に把握できます。さらに上の級を目指して学習することで、社会で通用する英語力を伸ばすのが目的です。
各級のレベルが学校英語に対応しているため、受験者の8割が中高生です。高校や大学の受験で優遇される、大学の単位認定に利用されるなど、総合的な英語力の証明として広く活用されています。
学校以外では、準1級以上の取得で教員採用試験や国際ボランティア、通訳ガイド試験等で優遇されるケースもあり、社会で通用する高い英語力の証明として認められています。
TOEICはビジネスコミュニケーション能力を証明する資格
TOEICには聞く・読む力を測るListening&Readingテストと、話す・書く力を測るSpeaking&Writingテストがあります。現在日本国内でTOEICというと、L&Rテストを指すことがほとんどです。
世界共通のテストなので、設問・解答はすべて英語。受験者は自分の英語力に関係なく、全員同じ問題を解きます。結果は合否ではなく、スコアで出ます。
ビジネスシーンでのコミュニケーション能力を測ることを目的としているので、内容もビジネスに特化しており、受験者の9割近くが就職活動中の大学生や社会人です。就職、転職、昇給、海外勤務などの場面で、英語でのコミュニケーション能力の証明として活用されています。
英検とTOEIC|実施概要の比較
各試験の実施概要をみてみましょう。
検定名 | 受験料(税込) | 会場(全国各地) | 実施回数 |
---|---|---|---|
英検 | 準2級 8,500円 2級 9,100円 準1級 10,500円 | ・本会場(英検協会指定の小中高校など) ・準会場(団体受験の小中高校や塾など) ・S-CBTテストセンター | ・従来型 → 年3回 ・S-CBT → 毎週土日 ※従来型 + S-CBTで各回3回、年間9回受験可能 |
TOEIC | 一律 7,810円 リピート割引 7,150円 | ・高校・大学など(IIBC指定) | 年間10回以上 ※受験地により回数に大きく差がある |
英検S-CBTはパソコンを利用して受ける試験で、内容や難易度は従来型と同じです。
英検とTOEICでは受験料や実施回数に大差はありませんが、実施会場は英検の方が多いといえます。詳細は公式サイトをご確認ください。
英検とTOEIC|スコアの比較
英検とTOEICでは、測れる技能や採点基準などが異なり、単純比較はできません。ここではCEFAR(セファール:ヨーロッパ言語共通参照枠)を基準として比較してみます。
CEFR | 英検級 | 英検CSEスコア | TOEIC L&Rスコア |
---|---|---|---|
C2:最上級レベル | ※該当無し | 3300〜 | ※該当無し |
C1:上級レベル | 1級 | 2600〜 | 945〜 |
B2:中上級レベル | 準1〜1級 | 2300〜 | 785〜 |
B1:中級レベル | 2〜準1級 | 1950〜 | 550〜 |
A2:基礎レベル | 準2級〜2級 | 1700〜 | 225〜 |
A1:初級レベル | 3級〜準2級 | 1400〜 | 120〜 |
参照:TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表|TOEIC公式ウェブサイト
CEFARは、外国語の習熟度を示す世界共通の指標で、4技能すべての測定が必要です。TOEICの場合、正確にはL&RテストとS&Wテスト両方の受験、合算スコアでの換算が必要ですが、今回はL&Rテストのスコアで換算しました。比較のため英検CSEスコアも記載しています。
英検とTOEICでは測れる技能が違う!
英検とTOEICでは、測れる技能に違いがあります。英検は、日常会話から専門分野まで幅広い内容から出題されており、4技能をバランス良く測る試験です。TOEICはビジネスシーンに特化した大量の英文を時間内に理解する能力が試される内容で、一般的なL&Rテストは読む・聞くの2技能を測る試験です。詳しくみてみましょう。
英検は英語力の4技能をバランスよく測る
英検は、準2級は高校中級レベル、2級は高校卒業レベル、準1級は大学中級レベルとなっていますが、同時に「英検CSEスコア」という詳細なスコアでも判定されます。3級以上は1次試験のリーディング・リスニング・ライティングと2次試験のスピーキングのスコアが技能ごとに均等に配分されています。例えばリーディングが満点であっても、ライティングが0点であれば不合格となり、合格するためには4技能のバランスが重要です。
内容は、5級~3級までは主に身近な話題、準2級からはアカデミックな内容が加わります。2級以上は幅広く社会問題や専門分野からも出題され、準1級以上では難解な英文を正確に読みこなし、英語で自己表現もできる、熟達した英語力が問われます。
CEFARでも求められる4技能のバランスと高い英語力の評価となる英検は、海外事業で重要なポストに就く場合など、実社会で通用する英語力そのものの証明になるのです。
TOEICはビジネス英語の処理能力を測る
TOEIC L&Rテストは、リスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)の合計約2時間で200問に答えます。受験者全員が同じ問題を解くので、英語学習初級者には難しい問題も含まれています。合否は無く10点~990点の5点刻みのスコア評価で、マークシート方式のテストです。ライティング力とスピーキング力を測りたい場合には、別途W&Sテストを受ける必要があります。
内容はビジネスシーンに特化しているので、学生にはなじみのない単語も出題されます。英検に比べて時間内に解くべき問題数が多いので、じっくり考える時間はほとんどありません。限られた時間で大量の英文を読んだり聞いたりして解答する、集中力と即解力が試される試験です。
すべてマークシート方式で、記述問題はありません。穴埋め問題も多いため、直感的に英語を素早く処理していく能力が問われ、スムーズなコミュニケーション能力の証明になります。
英検・TOEICでハイスコアにつながる学習のコツは?
まず、ポイントになるのは中学文法です。英検3級レベルの中学文法は基礎中の基礎なので、すべての項目が正確に身についていないとハイスコア獲得は厳しいでしょう。基本的な文章の構造がしっかり身についていれば、単語力を磨くことでスコアアップを目指せます。
英検2級レベル以上を目指すには、高校文法を身につけ、必要な単語を習得していきます。基本的な文法事項は高校英語までで網羅できるので、さらなるレベルアップには専門的な単語を含む長文を読んで、単語力と場面に応じた文法の応用力をつけていきましょう。
就職の際に履歴書に書けるTOEICのスコアは600点以上とされており、英検2級以上に相当します。まずは英検2級レベルのバランスの取れた高い英語力を身につけたうえで、TOEIC特有のビジネス英語やリスニング、速読の練習をするのが早道です。TOEICには、文法を正確に理解していれば全文を読まなくても解ける問題もあるので、文法を習得してから実践形式で多くの練習問題をこなすと効果的です。
まとめ
英検とTOEICは試験の目的や測れる技能に違いがあり、英語力のアピールとして認められるレベルは、英検2級以上、TOEIC600点以上とされています。このレベルの英語力を身につけるには、まずは英検2級取得に向けて4技能のバランスの取れた英語力を確実に身につける学習をすることが大切です。
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