【TOEICのリスニング対策】でスコアアップ!
TOEICのリスニングパートは、コツを掴めばすぐにスコアアップすることが可能です。
この記事では、TOEICリスニングパートの構成や、進め方のコツを紹介しています。
また、英語が聞き取れないという方のための対策方法も取り上げていますので、参考にしてみてください。
とくに「TOEIC600点に届かない!」という方は、まずはリスニングの進め方を見直し、スコアを上げてみましょう!
これから初めてTOEICに挑戦しようとしている方も、ぜひ目を通してみてくださいね。
TOEICリスニングパートの構成
TOEICのリスニングはPart1からPart4まであります。
全体的にはこのような問題構成です。
- Part1:写真描写問題(6問)
- Part2:応答問題(25問)
- Part3:会話問題(39問)
- Part4:説明文問題(30問)
では、パートごとにどんな問題が出題されるのかまずはざっと見てみましょう。
「TOEICは受けたことがあるしそれは分かるよー対策を教えて~」という方はココまで飛んでください。
Part1:写真描写問題(6問)
Part1は短い説明文が放送されるので、写真の様子を表すものとして適切なものを選びます。
問題用紙には以下のような「モノクロの写真」のみ印刷されていて、英文は音声のみです。
実際の音声は公式サイトで聞いてみて欲しいのですが、ここにもスクリプトを記載します。
- He's shoveling some soil.
- He's moving a wheelbarrow.
- He's cutting some grass.
- He's planting a tree.
TOEIC サンプル問題 Part1 より引用
文字で見ると簡単ですね。答えはAです。
ややこしい引っかけ問題は出ないので、見たまま答えます。「よく見えないけど、もしかしたら木を植えているのかもしれないな……」なんて深読みしなくても大丈夫です。
写真の問題は6問出題されます。
Part2:応答問題(25問)
Part2は、聞かれたことに対して適切な返答を選ぶ問題です。会話形式の穴埋めというイメージですね。
パート1のような写真もありませんし、会話文・問題文・選択肢のいずれも印刷されていません。
問題用紙はこのような感じで、「答えをマークせよ」とだけ記載されています。
印刷されているものから得られるヒントはありませんので、ただただ音声に集中します。
この形式の問題は、全部で25問です。
Part3:会話問題(39問)
Part3では、2~3人の会話が流れるので、その後の質問に答えていきます。各3問ずつです。
表や図が一緒に示されることもあります。
Part1~2に比べると、流れる音声は長いのですが設問などの印刷もありヒントも多いです。一部聞き逃してしまったとしても前後で把握できることもありますのであきらめず最後まで聞いてみましょう。
Part1~2のように「それぞれ1問解いて終わり」ではなく、一気に3つの設問に答える必要があります。
Part4:説明文問題(30問)
Part4に関しては、Part3とほぼ同じです。話し手が複数ではなく、1人になるというだけです。
どこかに電話をかけている様子だったり、社内で従業員たちに呼びかけているような場面が多いです。
この後くわしく解説しますが、できる限り先読みをして、「こんな場面なんだろうな」とイメージを沸かせてから音声を聴くようにすると知らない単語が出てきても推測できることが多いです。
Part3と同じく、設問は3つずつです。
TOEICリスニングの対策①<先読みのテクニック>
ここからはパート別に解き方・進め方をみていきます。
【Part1:写真描写問題】の先読み
- 構成
- 【設問数】6問
- 【出題形式】4択
- 印刷
- 【問題文】放送のみ
- 【選択肢】放送のみ
- 【その他】モノクロ写真1枚
- 時間配分
- Directions:約60秒
- 設問:約5秒
- 選択肢読み上げ:約15秒
- 無音時間:約5秒
- 次の設問
まず、リスニングが始まる前に説明(Directions)が約60秒入ります。「この問題では写真が載っていますよ。音声が流れますよ。写真にぴったりの説明はどれか考えてくださいね」というようなものです。例題も流れますが、聞く必要はありません。
この時間を使って、最初の問題だけでなくできる限り先の問題の写真も見ておきます。
慣れている人はここでPart3~4あたりの文章も先読みします。ただ、初心者の場合は早く先読みしすぎても忘れてしまったり混乱するだけなので「Part1の写真を全部見る」くらいを目標にするのがおすすめです。
Directionsの後は設問が読み上げられます(約5秒)。これもすべて同じ「No.● Look at the picture...」というものなので聞く必要はありません。
Directionsの間に色んな箇所を見ていたと思いますが、この読み上げを合図に第1問目の写真に視線を戻しておきましょう。
選択肢の読み上げは約15秒、その後の無音時間は5秒です。
正解だと思う選択肢の読み上げが終わったらすぐにマークします(「これだ!」と思ったら、あとの選択肢は聞かないくらいの気持ちで即決してください)。無音の時間は次の写真を見るのに使います。
「写真を見る」というのは、何をしているか・何があるか等を確認することなのですが、そこでさらに、具体的にどんな単語が使われるだろうかと予想してください。
不正解選択肢はこういうものだろうな、音の似ているあんな単語が流れるかもしれないな……というのも考えます。カードゲームで相手の手札を読むような気持ちで挑んでください。
【Part2:応答問題】の先読み
- 構成
- 【設問数】25問
- 【出題形式】3択
- 印刷
- 【問題文】音声のみ
- 【選択肢】音声のみ
- 時間配分
- Directions:約30秒
- 設問+選択肢読み上げ:約15秒
- 無音時間:約5秒
- 次の設問
Part1と同じく、初めにDirectionsが入ります。約30秒です。
ただ、Part2は先に説明した通り先に目を通すものは全くありません。
TOEIC慣れしている人は先ほどと同じく、この30秒もPart3~Part4の先読み時間にあてます。
そして、今回はあなたが初心者であっても、Part3に少し目を通してみてください。最初の1問だけでも大丈夫です。30秒、何もしないのはちょっともったいないです。
最初の「No.1...」が聞こえたらすぐに戻ってきてください。
設問+選択肢読み上げは約15秒、無音時間は約5秒です。(ここで言う「設問」とは「No.●」という問題番号の読み上げのみです)
Part1と同じく、英文は短くシンプルです。ただ、そのぶん前後での意味の推測が困難です。
「目で見て得られる情報」もゼロなので、他のどのパートよりも集中力が必要となるでしょう。
このパートでは「お決まりの返答」を待たない、というのがポイントの一つです。
つまり例えば、Yes/Noで答えられそうな質問の答え(正解選択肢)は、Yes/Noで始まることはとても少ないということです。
"Sure."や"I don't know."で始まったり、質問を質問で返したり、「○○さんに聞いてみてよ」のような返答だったり、全体を聞いて判断しなければならないものがほとんどです。
【Part3:会話問題】【Part4:説明文問題】の先読み
Part3は複数人の会話、Part4は1人でのスピーチです。その違いがあるだけで、進め方は同じですのでまとめて解説します。
- 構成
- 【設問数】Part3:39問/Part4:30問
- 【出題形式】4択
- 印刷
- 【問題文】音声+印刷
- 【選択肢】印刷のみ
- 【その他】表など
- 時間配分
- Directions:約30秒
- 設問:約5秒
- 会話/スピーチ:約30秒
- 質問読み上げ①:約5秒
- 無音時間①:約8秒
- 質問読み上げ②:約5秒
- 無音時間②:約8秒
- 質問読み上げ③:約5秒
- 無音時間③:約8秒
- 次の設問
Part1~Part2との大きな違いは、それぞれのトークにつき3問ずつ質問がされるという点です。
質問の音声はありますが選択肢の音声はありませんので、TOEICを初めて受験する方はうっかり読み上げを待たないよう注意してください。
質問と選択肢に関しては、嬉しいことに印刷があります。これは「会話を聴きながら」読んでください。
答えが分かったら、会話の終わりや質問が読み上げられるのを待たず、マークしてしまいます。
多くは会話の流れに沿って質問がされていきますが、全体を聞かないと分からないものが1問目に来ることもあります。そこで焦らず、分かるものからマークしてください。
少しでも時間が余ったら次の設問・選択肢に目を通しておきましょう。
Part3とPart4では「会話/スピーチ」が終わった頃には3つ分のマークも終え、次の問題の質問&選択肢に目を通し始めるのが理想です。
なんらかのリストが一緒に印刷されている問題は答えやすいものが多いです。
たとえ設問を先読みする時間がなかったとしても、図は見るだけですので一瞬です。その一瞬で、
- 「時間が書いてある」→スケジュールの変更・調整についての話だろう。
- 「値段が書いてある」→この価格は安い・高いといった話だろう。
という予想をしてみましょう。
イメージが湧けば、内容も聞き取りやすくなります。
TOEICリスニングの対策②<シャドーイング等の練習>
さて、ここまでは「ちょっとしたテクニック」で点を伸ばす方法をご紹介しました。
次は「弱点を克服していく」方向での対策をチェックしましょう。
そもそもTOEICのリスニングで点を取れないのは、以下のような原因が考えられます。
- 中学レベルの基礎単語や文法が身についていない
- 正しい読み方で単語を覚えていない
- リエゾンに対応できていない
- 日本語に訳しながら聞いている
単語・文法は中学校で習う物を完璧にしていれば、TOEICのリスニングでそこまで困ることは無いでしょう。
ただ、単語はせっかく覚えていても変な読み方で覚えてしまっていた場合は聞こえていても何かわからないのでだめです。例えばですが、begin・began・begunをビギン! ビギャン! ビギュン! なんて覚えていませんか?(begunのuはアの音で読みます)
前後で音がつながって聞こえる(リエゾン)パターンもありますので、そこは慣れが必要です。
日本語に訳しながら聞いている場合は「英語の語順のまま理解する」よう、これも慣れる必要があります。
これらへの対策としておすすめの練習が「シャドーイング&ディクテーション」です。
とくに、スコア600を超えられない場合はテクニックだけに頼っていても限界がありますので、このような練習でリスニング力を強化してみましょう。
シャドーイング&ディクテーションのやり方
シャドーイングというのは、英語の音声を聴いて1秒ほど遅れて同じように言う練習です。まるで影のように付いていくのでシャドーイングといいます。
どんな風に行うのか、見てみましょう。
こちらはかなりうまいというか、慣れている人ですね。
そもそもシャドーイングが完璧にできるまでにはかなりの時間を要します。なので「『練習』すらできない!」と落ち込む必要はなく、特に初級~中級の方は「そこそこ付いて言えるようになるまでやる」というのを目標にしましょう。
そしてディクテーションは、聞こえたものをそのまま「書き取る」という練習です。
こちらもやってみるとかなり難しいですが、「書き取るためにしっかり聞かなければ」という意識が働くようになります。
「(正解はこうだけど)自分にはこう聞こえてしまっているんだ」といった発見もあるでしょう。そうして繰り返し練習しているうちに、着実に聞き取る力がついてきます。
シャドーイングやディクテーションで練習をしていると、自然と「日本語に訳す癖」もなくなっていきます。あまりに忙しくて、そんな暇はないからです。
最初はどちらも大変だと思いますが、スピードを落としたり、小刻みに一時停止したりしてやってみてください。
TOEIC専用の教材の他、映画やドラマの音声でも練習できますが、「正解」のスクリプトがあるものにしてくださいね。やりっぱなしでなく、答え合わせしつつ練習してください。
エイゴバでは、リスニングの学習に「シャドーイング」「ディクテーション」を多く取り入れています。
毎日の学習ではもちろん、定期的に行われるチェックテストにも登場します!
まとめ
TOEICのリスニングパートの対策方法をご紹介しました。 構成を知り、しっかり対策すればリスニングは案外かんたんにスコアが上がります。
説明(Directions)などの「聞く必要がない部分」は、あらかじめ知っておくことで先読みの時間が稼げます。 何度も練習問題を解いたり受験したりして慣れていくと、テンポよく進めることができるようになります。
ただ、先読みのテクニックだけでは限界があります。シャドーイングやディクテーションで英語を正しく聞き取って理解する練習も行いましょう。
「リーディングのスコアアップもしたい!」という方はこちらの記事も読んでみてください↓
エイゴバのTOEIC対策プログラムには、リスニングの対策もしっかりと組み込まれています。こちらで紹介した先読みテクニック等も、より細かく学ぶことができます。
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