英検を大学受験で利用するには?有効期限と準備期間をチェック!
受験生の皆さん!ここ数年で「大学入試優遇制度」に英検を導入する大学が増えているのをご存じですか?大学受験において、本番前の英検取得で入試を有利に進められるこの制度はぜひ利用したいですよね。
本記事では、大学受験に英検を利用する際の有効期限について詳しく解説します。
また、優遇制度が直接利用できない場合でも、英検取得が有利になる理由も解説しますので、受験生の皆さんはぜひ参考にしてください。
大学受験で英検が活用される場面は?
英検の活用で大学受験が有利になるのは「大学入試優遇制度」です。英検の場合、2級以上で優遇されるケースが多く、英語の学科試験免除、加点、得点換算、出願資格、合否判定への参考等のメリットがあります。詳細を見てみましょう。
英語学科試験の免除
大学が指定する英検級もしくは英検CSEスコアの提出で、英語の学科試験(もしくはその一部)が免除される制度です。
例えば千葉大学英芸学部ではCSEスコア1950以上(2023年)、明治学院大学では英検2級以上またはCSEスコア1980以上(2025年)で適用となっています。
加点・得点換算
「加点」は、取得級やスコアに応じて入試の総合点に点数が加算される制度で、早稲田大学・明治大学・関西大学などで採用されています。
「得点換算」は、取得級やスコアに応じて英語学科試験の得点に換算される制度で、慶應義塾大学・学習院大学・立教大学などで採用されています。
2025年は英検2級~準1級以上、CSEスコア1500以上、学部によっては2500以上が対象です。
出願条件
大学が指定する英検級を提出しなければ出願そのものが出来ない制度で、総合型選抜や学校推薦型選抜に多く見られます。
2025年は法政大学・中央大学・青山学院大学などで採用されており、英検2級~準1級以上、CSEスコアは2000前後が対象です。
英検結果を大学受験で提出する際の有効期限は?
大学入試優遇制度では、多くの大学で英検受験の有効期限が決められています。英語力は日々磨いていないと落ちてしまうため、入試の際になるべく最新の英語力を示す必要があるからです。
英検そのものの有効期限は?
TOEICやTOEFLと違い、英検そのものには有効期限は無く、一度取得した英検級は生涯有効です。
英検は2023年10月より「生涯学習アカウント」という制度を開始しており、受験者情報が一つのアカウントで管理されるようになりました。大学への提出書類なども、こちらから取り寄せて提出できます。
大学受験に利用する場合は有効期限2年以内?
一方、大学入試優遇制度で英検を利用する場合は、大学ごとに有効期限が決められているケースがほとんどです。
多くの大学では、英検合格から2年以内のものを有効としています。例えば2024年実施の大学入試では、立教大学の場合「2022年1月以降に受験したもの」、早稲田大学の場合「2021年度第3回以降に受験したもの」でした。2021年度第3回の英検は2022年1月に実施されていますから、いずれの場合も出願の2年前以降に受験したものが有効です。
また、立命館大学のように「受験の時期は問わない」としている大学や、一部「高校1年生以降の合格を認める」としている大学もあります。
有効期限は大学によっても、また同じ大学でも入試方法や、学部や学科によっても条件が異なる場合があるので、詳細は必ず志望大学の公式情報で確認してください。
大学受験に備えて英検はいつ受ければよい?
まずは、英検の試験日程をチェックしましょう。英検には「従来型」と「S-CBT」の2種類があります。従来型は年に3回(6月・10月・1月)、S-CBTはほぼ毎週土日に実施されており、併用すると1年間に最大9回まで受験可能です。
英検の合格発表は受験してから約1ヶ月後ですから、大学指定の有効期限と入試の出願時期を確認して、いつからいつまでに受験すればよいかを考える必要があります。
多くの大学では英検の有効期限を2年としていますので、その場合は高校1年生の1月以降の受験から有効と考えられます。
高校2年生以降早めの取得が必要!
大学入試優遇制度では、多くの大学で英検2級以上が対象です。英検2級は高校卒業レベルとされていますので、一度で合格するのは厳しいかもしれません。実際、英検準2級保持者が2級に合格するまでのハードルが高いことから、2025年度から準2級と2級の間に「準2級プラス」が増設されるほどです。
何度かチャレンジすることも視野に入れ、高校2年生以降、出来るだけ早めに合格できるよう準備するのがおすすめです。一般入試の場合は3年生の第2回(10月)までの結果が利用できますが、推薦や総合選抜は締め切りが早いので、逆算すると3年生の第1回(6月)までに取得する必要があるでしょう。
ただ、入試が近づいてくれば受験勉強に時間を使わなければならなくなるので、英検はなるべく早めに取得しておくのが理想です。
有効期限が切れた場合は再受験もしくは上の級を目指そう!
では、英検の取得が早すぎて、有効期限が切れてしまった場合はどうすればよいのでしょうか?この場合の対策は2つあります。
一つは、有効期限内(多くの場合願書提出まで2年以内)になったら、同じ級を再受験することです。英検は同じ級の再受験が可能なので、志望校の指定する有効期限内に再受験すれば、入試に利用できます。
また、級だけでなく英検CSEスコアを優遇の基準にしている大学も多いので、再受験の場合はスコアアップを目指しましょう。可能性が大きく広がります。
そしてもう一つは、一つ上の級へのチャレンジです。2級を取得している場合には、準1級を目指しましょう。
それなら、早く取得すると損なのでは?と思うかもしれませんが、早い時期にそれだけの英語力が身についているのはかなり有利です。有効期限に達したら早めに準1級の取得、もしくは再受験で良いスコアを出して大学入試に利用すれば、その後はほかの科目の受験勉強に集中できるでしょう。
英検が大学受験に有利なのは優遇制度だけじゃない!
志望校が大学入試優遇制度に英検を利用していないケースもありますが、それでも英検の取得は無駄にはなりません。
英検は、高校英語の学習指導要領(授業内容や授業時間数などの基準)に沿って作られており、4技能(読む・聞く・書く・話す)のバランスも測れる試験です。また準2級は高校中級レベル、2級は高校卒業・大学入試レベルと、級の基準も高校の英語学習に紐付いています。英検の受験勉強そのものが高校英語の総まとめになるので、そのまま受験対策になり得るのです。
また、早いうちから目標を持って英語の学習を始める姿勢が、本格的に受験勉強をする際に有利に働きます。早い時期の英検取得は、多くの受験生が受験勉強を始めていない時期から、試験に向けて計画的に英語の学習を続け、高い英語力を身につけたという証しです。時間的にも精神的にも有利な状態で受験に臨むことが出来るでしょう。
英検取得のための準備期間と効率的な勉強法は?
志望校の定める有効期限と、指定の級や英検CSEスコアを確認したら、いつから英検の勉強を始めるか計画を立てることが大切です。2級以上の合格を目指すには、毎日1時間の学習で、平均で約5ヶ月かかるというデータもあります。詳しくはこちらを参照してください。
⇒英検合格に要する勉強期間はどのくらい?|各級ごとの対策も紹介!
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まとめ
国際社会にフォーカスした近年の大学受験では英語の配点が高まっており、多くの英語外部試験が導入されているのが「大学入試優遇制度」です。特に英検は、高校英語の理解度を4技能別に正確に測れる試験として多くの大学で利用されています。
早めに英検を取得すれば、本格的な受験勉強を始める前から英語力を高めておくことができ、その結果取得できた級やスコアの提出で入試を有利に進められます。入試には大学ごとの対策が必要ですが、英検取得は英検の対策だけですみますし、入試は一発勝負ですが、英検は規定以内なら何度でもチャレンジが可能です。また、目指す級に合格出来なくても、CSEスコアが利用できる大学もたくさんあります。
受験生の皆さんは、ぜひ英検を取得して、入試対策を有利に進めていきましょう。