英検二次試験を徹底解説!スピーキング対策で磨ける「使える英語力」

英検の一次試験に合格すると待っているのが「二次試験(スピーキング)」です。一次試験に比べると情報が少ないため、どのような対策をすればよいのか分からず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
さらに、近年増えているS-CBTでは、「面接官との対話」ではなくPCを使って録音する形式になるため、受験の流れや対策方法も変わってきます。
また、二次試験に向けたスピーキング対策は、試験合格のためだけでなく、社会で通用する「使える英語力」を身につけ、総合的な英語力を高めるためにもとても大切です。
本記事では、英検二次試験の流れやS-CBT形式の特徴に加え、効果的な対策方法まで詳しく解説しますので、ぜひ参考にして、英語力向上に役立ててください!

英検二次試験の概要
英検の二次試験は、英語4技能(読む・聞く・書く・話す)の「話す(スピーキング)」を審査する試験です。英検3級以上の一次試験合格者が二次試験を受験し、二次試験まで合格して初めて4技能のスコアが揃い、英検級の取得となります。ちなみに二次試験が不合格の場合は、「一次試験免除資格」を利用し、二次試験のみの再チャレンジが可能です。
英検各級ごとの二次試験の違いは?
二次試験は、面接官と受験生の一対一の面接(1級のみ面接官が2名)で、以下の違いがあります。
級 | 時間の目安 | 内容 |
---|---|---|
1級 | 10分 | 社会性の高い幅広い話題 |
準1級 | 8分 | 社会性の高い話題 |
2級 | 7分 | 社会性のある話題 |
準2級プラス | 6分 | 身近な社会性のある話題 |
準2級 | 6分 | 日常生活の話題 |
3級 | 5分 | 身近な話題 |
4級・5級には、二次試験はありません。
英検二次試験の流れは?
英検二次試験の具体的な流れをみてみましょう。面接はすべて英語で行われ、3級から2級まではほぼ同じ流れです。
1.入室
2.面接官に「面接カード」を渡して着席
3.氏名と級の確認、挨拶
4.「問題カード」を受け取る
5.パッセージの黙読、音読、質問、ナレーションなど
6.イラストに関する質問
7.受験者自身に関する質問
8.「問題カード」を面接官に返して退室
級によって内容・問題数が異なりますので、詳細は英検公式ウェブサイトのバーチャル二次試験で確認してみましょう。

S-CBTの従来型との違い
「従来型」は、年に3回行われる本会場・準会場での試験です。一方「S-CBT」は、基本的に毎週土日に受験できるパソコンを利用した試験で、最寄りの「試験センター」を選んで受験します。どちらも試験の難易度や得られるスコア・資格は同じですが、受験料は異なります(従来型・S-CBT)。また、実施級は3級~準1級までです。
以下に詳しくみていきましょう。
スピーキングも含めた4技能を一度に受験する
S-CBTでは、一次・二次試験を分けず、4技能すべてを一度に受験します。試験の流れは従来型とは違い、スピーキング→リスニング→リーディング+ライティングの順です。
S-CBTは、従来型より受験機会が多い上に、1日で受験が終わるので、結果提出まで時間のない方や、受験会場が遠く一度で済ませたい方に向いています。また、スピーキングのみが不合格の場合は「一次試験免除資格」が得られることになり、次回スピーキングのみの再受験が可能です。試験方法は従来型・S-CBTのどちらでも選択できます。
面接官との対話ではなくPCに向かって話す
従来型の二次試験は面接官と一対一の面接ですが、S-CBTのスピーキング試験は、ヘッドセットを装着し、回答をPCに向かって録音する形式です。PC画面に表示された面接官の話す英語を聞き、自分の答えを録音したら「次へ」ボタンを押して進みます。英検公式サイトの「S-CBT体験版」で確認してみましょう。
S-CBTは、面接官と一対一の対面形式では緊張してしまう方、自分のペースで話したい方などに向いています。ただし、従来型と違って、パッセージの「音読」に制限時間があるので注意が必要です。
英検二次試験の評価のポイントはココ!
英検二次試験の評価ポイントは、主に次の3つの観点です。
- パッセージの音読
- 質問への回答
- アティチュード(姿勢)
二次試験では、「積極的に英語を話そうとする姿勢」も評価されます。詳しくみていきましょう。
パッセージの「音読」
パッセージの音読は、慌てず、大きな声でハッキリ読むことが大切です。抑揚や発音、アクセントなどを意識しましょう。書かれている文章を、面接官に読み聞かせをするようなイメージで、コンマやピリオドのあとにはしっかりポーズを置いて読むとよいでしょう。
もし分からない単語があっても、読み飛ばしたり黙ったりすると減点対象になるため、スペルから推測して読んでください。完璧を目指そうとせず、まずは止まらず最後まで読み切りましょう。
質問に対する「回答」
問題カードに関する質問では、回答につながる箇所をカードのなかから見つけ、時制や単数・複数形などの言い換えが必要なところに注意して答えましょう。
受験者自身の意見を問う質問では、一次試験のライティングと同様、質問に対して「Yes」か「No」で自分の立場をはっきりさせてから、その理由についても答えます。二次試験も「英語力」を測る試験になるため、たとえ自分の本当の意見と違っていても、答えやすい立場を選んで「正しい英語」で話せる方が良いスコアにつながります。
積極的に話そうとする姿勢「アティチュード」
二次試験の重要な評価対象になるのが、この「アティチュード(姿勢・態度)」です。積極的にコミュニケーションする姿勢を見せ、面接官が聞き取りやすいように、大きな声ではっきりと話すことがポイントになります。
入室から退室までの態度すべてが評価されるため、挨拶や小さなやりとりも大切です。黙ってしまうと減点につながるので、不完全でも、知っている単語を駆使して自分の意思を伝えようとする姿勢があれば、アティチュードの評価はプラスになるでしょう。ミスしてしまったときは、「 Excuse me. 」と言って仕切り直せば大丈夫です!

効果的な英検二次試験対策のコツは?
基本的に、二次試験の方が易しい英語が使われているため、一次試験に合格する英語力があれば、二次試験に合格できる可能性は高いでしょう。ただしスピーキングには質問に適切に反応する反射神経も必要です。ここからは二次試験対策のコツを紹介していきます。
質疑応答のパターンを覚え、繰り返し練習しよう!
二次試験は、問題形式や質問の内容がほぼパターン化されており、問題カードについての質問は、「How」 もしくは 「Why」 で始まるパターンが多い傾向です。「How」 と聞かれたら 「By ~ing〜」 で返す、「Why」 と聞かれたら「Because〜」 で返すなどパターンを決めておくとよいでしょう。
受験者自身の意見を答える質問では「What do you think〜?」から始まるパターンが多いです。最初に「Yes」 もしくは 「No」と自分の立場をはっきりさせてから、理由を述べる練習をしましょう。
パターンを決め、考え込まずに口からパッと英語が出てくるまでくり返し練習することで、積極的に話せ、アティチュードの高評価にもつながります。
一番効果が高いのは「模擬面接」!
二次試験対策で一番大切なのは、実際の面接を想定して対面で英語のやりとりを練習することです。先生や友人などに面接官役をお願いできれば、模擬面接をしてもらうのがよいでしょう。
ただし、自分の答えが正しいのか、どのくらいのスコアが取れるのかを自力で判断するのは難しいですよね。高スコアを狙うなら、英検のプロの手を借りるのも有効です。
英検特化のオンラインコーチング「エイゴバ」は、英検を熟知したトレーナーが、独学では難しい二次試験対策も丁寧にサポート。模擬面接で、発音やイントネーションの改善、論理的な構成の指導など、専門的な細かいフィードバックがもらえます。合格までの距離や練習すべきポイントが分かるので、二次試験に自信を持って臨むことができるでしょう。
二次試験対策を通じて「使える」英語力を得られる!
英検二次試験対策は、試験合格を目指すだけでなく、実際の英語運用能力を高める絶好の機会です。
例えば、パッセージの音読では、英語の文章を読んで理解するリーディング力、質疑応答では、面接官の質問を正確に聞き取り、適切に答えるためのリスニング力が求められます。
また、自己紹介や意見表明など、自分の考えを英語で表現する練習では、自分の意見を論理的に構築し、適切な言葉で伝える表現力が養われます。
さらに、社会問題についての質問も多く出題されるので、異文化への理解や、国際的な視野も広がります。
このように、英検二次試験のスピーキング対策は、社会で通用する「使える」英語力を磨く好機会です。ぜひしっかり取り組んで、総合的な英語力の向上につなげましょう。
まとめ
二次試験は、一次試験よりも易しい英語が使われているため、合格の可能性は高いでしょう。しかし、二次試験特有の「アティチュード」(積極的に話す姿勢)がポイントになるので、しっかりとした対策が必要です。積極的に話す姿勢を磨くなら、対面形式での会話練習が有効です。
オンラインコーチング「エイゴバ」は、英検を熟知したプロが生徒一人一人の専属トレーナーとなり、英検合格までフルサポートします!
無料カウンセリングの申し込みはこちらからどうぞ。
