【TOEICの長文対策】Part5~Part7を効率よく進めるコツ
TOEICのリーディングはスピード勝負です。
時間配分がとても大切になってきますので、問題形式や傾向をしっかりと把握し、効率よく進めることが高得点取得への近道です。
この記事では、リーディングセクション全体の時間配分や、どのような形式の問題がどれだけ出るのか、よく取り上げられるジャンルは何なのか等を紹介しています。
特に、Part7(長文)を苦手とする方は多いかと思いますので、Part7については他のパートよりも詳しく説明しています。
コツをつかんで、スコアアップを目指しましょう!
TOEIC リーディングの問題構成・時間配分
まず、リーディングセクション(Part5~Part7)全体の問題構成を見てみましょう。
全体で100問あり、75分で解きます。
1問1分では間に合いません。Part5と6の問題をぱぱっと済ませて、Part7にかける時間をなるべく多く確保しましょう。
公式サイトからサンプルを引用しつつ、パートごとに見ていきます。
※画像の文字は小さくて読めないと思います。この記事上ではあくまで問題形式や文章量を見ていただくのが目的なので、実際に読んで解いてみたい方は公式サイトへ飛んでください。
Part5の問題
まずは短文の穴埋め問題です。
これが30問あります。1問、だいたい20秒以内に解くのを目標にしてください。
このパートは10分で終わらせます。
「1問20秒」は短いと感じますか? 試しにタイマーで測りながらこちらを解いてみてください。
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- complication
- complicates
- complicate
- complicated
TOEIC サンプル問題 Part5 より引用
たとえ知らない単語が含まれていても、落ち着いて文の構成を見れば解ける、比較的簡単な問題です。正解はDです。
実際やってみると分かるように、「20秒」は意外と長いものです。焦ってケアレスミスをしないようにしましょう。
普段からタイマーを使っていると「今、10秒くらいだろうな」「そろそろ進まないとまずいな」と、そのうち感覚で分かるようになります。
本番で時計をチラチラ見るのは時間の無駄です。時間の感覚は体に染み込ませておきましょう。
Part6の問題
次に、長めの文の穴埋めです。
全部で4つの長文があり、設問は各4つです。(合計16問)
イメージ的にはこのような感じです。
こちらのPart6も、10分で終わらせるのが理想です。
全部で16問あるので、単純に計算すると1問につき37.5秒です。長文は全部で4つなので、「1つにつき約2分半(150秒)」と考えてもいいでしょう。
Part7の問題
続いて、今回メインで取り上げるPart7です。
設問は全部で54問あり、これらを残った55分で解きます。
数字だけ見ると「1問1分だ!」と思うかもしれません。ですがPart7では、出題される形式や難易度によっては、20秒程度で解くべきものもあります。余った時間は難易度の高い問題や見直しにあてます。
(難易度や進め方については次の項で説明します)
Part7には、「シングルパッセージ」「ダブルパッセージ」「トリプルパッセージ」と呼ばれるものが出題されます。
シングルパッセージは広告など1つの文書のみを参照しますがダブルパッセージは2つ、トリプルだと3つの文書を同時に参照しながら回答していきます。
シングルパッセージが10コ、ダブルパッセージが2コ、トリプルパッセージが3コ出題されます。設問は各2~4問です。詳しくは以下の表を参照してください。
- 種類
- 個数
- 設問数
- イメージ
- シングル
パッセージ - 10コ
- 各2~4問
(合計29問)
- ダブル
パッセージ - 2コ
- 各5問
(合計10問)
- トリプル
パッセージ - 3コ
- 各5問
(合計15問)
Part7に限らず、設問数の割り振りや形式は今後変更される可能性もありますので、受験前には公式サイト等で最新情報を確認しましょう。
全体像が見えたところで、次はPart7をそれぞれどのように解き進めたらいいかを見ていきます。
TOEIC Part7でスコアを落とさないコツ
Part7は、リーディングセクション全体の半分以上(全100問中54問)を占めています。
そのため、初級・上級問わずPart7の対策は必須です。
まず頭に入れておきたいのは、TOEICでは
- 「難しい問題=配点が高い」ということない
- かんたんな問題を間違うと、スコアがガクンと落ちる
ということです。
これはTOEIC独自の採点方法が関係しているためです。
詳しくはこちらでも説明していますので参考にしてみてください。
⇒ TOEICの点数について
とにかくスピード勝負のPart7においては、時間のかかりそうな問題は後回しにし、かんたんに解けるものから解いていくことがとても大切です。
以下の点を頭に入れて進めていきましょう。
- 【全問共通①】絶対に空欄を残さない
- 【全問共通②】設問&選択肢を先に見る
- 【シングルパッセージ】上から順に答えが登場
- 【ダブルパッセージ】上から順に答えが登場
- 【トリプルパッセージ】答えの位置はバラバラ
1つずつ解説していきます。
全問共通① 難しい問題に出会ったとき
後回しにした問題を残したまま、気付ば残り時間はあと2分……ということもあるでしょう。
そんなときは、勘でいいので必ずどれかにはマークしてください。未回答で終わらせるよりはましです。
TOEICでは、間違えた問題はその分の点が入らないだけで、さらに減点されるということはありません。当たっていればラッキーです。
後回しにする問題については、マークシートの欄を空欄にするでもなく塗りつぶすのでもなく、「選択肢Aに×印だけ付ける」などしておくと分かりやすいです。
(とりあえずの選択肢はBでもいいですし、印はチェックマークなど好きなもので構いませんが、その場で迷って余計な時間を使わないようあらかじめ決めておきましょう)
※セクションに関係なく、TOEICでは問題用紙への書き込みが禁止されています。問題用紙の方に〇などは絶対につけないでください。
全問共通② 本文を読むタイミング
どの問題においても、先に問題と選択肢に目を通してください。
例えば国語のテストでも「次の文章を読んで後の問いに答えよ」とあったら、いきなり本文を読み始めるのではなく、問題を見ながら読み進めますよね。それと同じで、何を聞かれるのか意識しながら本文を読む方が効率的です。
問題だけではなく、4つの選択肢も見ておきます。
選択肢が人名や地名などの場合は高確率で「かんたんな問題」です。
人名・地名は先頭が大文字になっていて本文中でも見つけやすいはずですから、すぐに回答して次に進みましょう。
シングルパッセージの進め方
シングルパッセージの最初の4問はかんたんな場合が多いです。確実に解きましょう。
設問の順番通り、上から順に答えとなる言葉や文が出てきます。
シングルパッセージも後半になると難易度が高くなりますので、時間がかかりそうだと思ったら早めに見切りをつけて先に進んでください。(その際、とりあえずの印をつけるのも忘れずに!)
ダブルパッセージの進め方
ダブルパッセージも、シングルパッセージと同じく上から順に問題の答えが出てくるようになっていることが多いです。
読んでみても答えが見つからないな、と思ったら「今(その長文の)何問目か」確認してみましょう。少し手前で見落としているかもしれませんし、最後の設問なら最後の方を中心に探してみましょう。
トリプルパッセージの進め方
前の2種類と違い、答えの位置がバラバラです。それを前提に、常に全体を見て答えを探します。
文を読むというより、キーワードを探す謎解きゲーム感があります。同じように、「1問目だから最初の方に答えがあるはず」というような考えは捨てましょう。泥沼化します。
トリプルパッセージは、物理的に広くスペースを取っているので見た目で怯みがちです。
ですが、実際はシングルパッセージの設問よりもかんたんなものも含まれています。とくに、チャット形式の問題は一文一文が短く、読みやすいのでチャンスです。
TOEIC Part7によく出る問題
TOEIC Part7のシングルパッセージに多いのが、以下のような「記事」です。
書き出しにはもっと複雑なつづりの単語がいくつも並んでいることもあり、最初はびっくりするかもしれません。でも、ほとんどの場合は単に人名や地名をカンマで区切っているだけなので深く考えなくて大丈夫なのです。
ダブル・トリプルパッセージでは、Eメールのやりとりの様子が頻繁に出題されます。
件名はもちろん、送信日や宛先などもヒントになることがあります。
「このメールの目的はなんですか?」という設問があったら、件名の部分を見るだけである程度答えの予想が付きます。
また、問題文は何秒もかけて読むものではありません。基本は「チラっと見るもの」と思ってください。 多くはパターンが決まっているので、「ああ、メールの目的ね」「このあと○○さんがどうするか聞いてくるやつね」と一瞬で判断し、キーワード探しに取り掛かりましょう。
初めてTOEICを受ける方で、「問題集、買ったはいいけどやる気が起きないな~」という場合、ぱらぱらと全体に目を通しておくだけでも効果的です。よく扱われるジャンルや質問のフレーズは、知っているだけでスムーズに解き進めることができるからです。
こちらにもいくつかまとめてみました。
Part7の頻出ジャンル&フレーズ
- よく出るジャンル
- 記事
- 広告
- 看板
- 請求書
- 報告
- Eメール
- Webページ
- オンラインチャット
- よく出るフレーズ
- What is suggested /indicated / implied / mentioned about ~?(~について何が述べられていますか?)
- What is the purpose of ~?(~の目的は何ですか?)
- What most likely is true about ~?(~について正しいと思われるものは何ですか?)
- Who most likely is ~?(~は誰ですか?)
- What will ~ most likely do next?(~はこれからどうするでしょうか?)
くれぐれも本番で、「indicateってどういう意味だっけ?」なんて、止まらないようにしてください。
この他に、
the word ○○ in paragraph X, line X, is closest in meaning to...
(X段落のX行目にある、○○という単語と最も近い意味なのは……)
という問題もよく出題されます。「語彙問題」と呼ばれるものです。
問題文が長いので一見複雑そうですが、実際難易度としてはそれほど高くありません。指定されている場所付近だけ読めば答えられますので、ボーナス問題だと思ってチャレンジしましょう。
まとめ
TOEICの長文パートについてご紹介しました。
とくにPart7は様々な形式・ジャンルが出題されるため、全体像を把握しておくだけでも対策になります。
落ち着いて見渡せば、意外と終盤にもかんたんな問題が出題されていることに気付けるはずです。そのような問題は確実に解答し、序盤でも難しいと感じるものは後回しにしましょう。
練習すればするほど「たぶんこの辺りに答えがある」と瞬時に目星も付けられるようになります。
長文が苦手な方も、ぜひゲーム感覚でやってみてくださいね。
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