英検準2級プラス以上の要約問題対策とは?|合格への近道を徹底解説
英検の「要約問題」は2024年度から2級以上の一次試験に導入されました。さらに2025年度からは、準2級プラスへの導入に加えて内容も一部変更されています。まだ情報が少ないため、対策に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、英検に出題される「要約問題」の情報や合格のために必要なスキル、効果的な学習法をまとめました。難しく感じる要約問題ですが、自由英作文と違い解答の根拠が本文中にあるため、「正しい対策」をすれば高スコアを狙えます!ぜひ最後まで読んで、合格へのステップにしてください。
英検の「要約問題」とは?
2024年度から、英検一次試験のライティングセクションに導入された「要約問題」。これは「英文の内容を正しく読み取り、要点を英語でまとめる力」を測る問題です。この導入の背景には、大学入試改革や、英語力「4技能重視」という時代の流れに沿って、「読む力と書く力の総合力」を問う狙いがあります。
導入以前、ライティングは「意見論述」の1題でしたが、2024年度からは、「要約問題」の追加により2題になりました。
ライティングのスコア配分はこの2題で一次試験の3分の1を占めます。そのため、要約問題での高スコア獲得は、英検合格のカギといえるでしょう。
要約問題の出題形式
要約問題は、本文を読み、約3分の1の語数で要約する形式です。これまで、教育・テクノロジー・環境・社会問題などがテーマとして取り上げられています。
各級ごとの要約語数はこちらです。
上位級になるほど、内容の難易度と語数がアップします。
要約問題の採点基準
要約問題は、以下の4つの観点で採点されます。
- 内容:本文内容の正確な理解
- 構成:本文と同一の論理展開による一貫した構成
- 語彙:その級にふさわしい多様な語彙の正しい使用
- 文法:正確な文法と多様な文型・言い回しの使用
配点は各項目に4点ずつ、合計16点満点(1級は各8点で32点満点)です。
要約問題に必要なスキル
採点基準を満たし、高スコアを獲得するためには、以下の4つのスキルが求められます。
- 読解力:文章をしっかり読み込み、段落ごとの「要点」を見抜く力
- 要約力:細かい情報や具体例を省き、要点を選び出してまとめる力
- 構成力:言い換え(パラフレーズ)を使い、自分の言葉で英文を構成し直す力
- 表現力:本文を読んでいない人にも分かるように、簡潔・正確に英文を書く力
少し難しく感じるかもしれませんが、自分の意見を書く必要がないため、しっかり対策をすれば、意見論述よりも得点しやすいともいえます。
英検の要約問題に強くなる3つのステップ
「英文を読んでも、要点が分からない」「そもそも何から対策すればよいのか分からない」という不安を感じている方は多いと思います。ここからは、必要なスキルを身につけ、要約問題に強くなるポイントを紹介します。
要点を見抜く「読解力」を身につける
まずは本文をしっかり読み、「要点」の見抜き方を身につけましょう。要約問題のカギは、「筆者の主張」と「具体例」を見分けること。筆者の「言いたいこと」を見抜き、重要だと思う語句を拾い出しましょう。
また本文には、筆者の主張を説明するための具体例があげられています。語数を減らして要約するためには、具体例を削り、言い換えることが必要です。例えば「ジュース、コーヒー、紅茶など」と書かれていたら「飲み物」に言い換えるイメージです。
基本的には「一つの段落に一つの主張」が書かれているので、各段落(パラグラフ)ごとに要約する練習をしましょう。
要約スタイルの「型」を覚える
要約問題の解答には、特有のルールがあります。過去問などの「模範解答」とできる限り同じ「型」で書くことが、最も確実で、高スコアにつながりやすいでしょう。
まずは、過去問の模範解答をよく読み、要約文の構成と流れを把握しましょう。この時、受験級だけでなく、下の級の模範解答も参考になります。下の級は、内容も易しく語数も少ないため、要約文の構成を把握する練習になります。
基本的には、以下の構成が多い傾向です。
- 本文のテーマ
- 賛成(肯定・プラス)の主張
- 反対(否定・マイナス)の主張
これ以外にもいくつかパターンがあります。「型」のバリエーションを覚えて、本文の内容に合わせて活用できるようにしましょう。
「パラフレーズ」「ディスコースマーカー」を使いこなす
「パラフレーズ」とは「言い換え」のこと。うまく使うと、「自分の言葉で適切に表現する力」が評価されます。
先ほど紹介した「ジュース、コーヒー…」を「飲み物」に言い換えるパラフレーズや、以下のような「同義語」を使うのもおすすめです。
- said → stated(言った → 述べた)
- answer → response(答え → 返答)
- very → extremely(とても → 極めて)
このように、意味を変えずに本文とは違う表現を使うと高スコアにつながります。
また、「ディスコースマーカー」とは「つなぎ言葉」のこと。
- therefore(それゆえ)
- in addition(さらに)
- however(しかし)
- in conclusion(結論として)
このようなディスコースマーカーを段落の初めに使い、本文の構成どおりに文をつなぐと、まとまった要約文になります。
英検の要約問題でやってはいけないNG例
ここからは、要約問題で減点対象となる「やってはいけない」NG例を3つ紹介します。高スコアにつなげるために、注意する点をみていきましょう。
自分の意見や感想を書いている
意見論述と違い、要約問題に自分の意見や感想を書くと減点対象になります。あくまで本文の「要約」なので、本文にない情報は書かないことが重要です。
文字数が不足したり、どこを要約するべきか迷ったりしても、自分の意見は書かないようにしましょう。
本文の英語をそのまま抜き出してつなげている
本文と同じ表現をそのまま抜き出してつなげただけの要約文は、「語彙力不足」とみなされ、減点対象になります。
というのも、要約問題では、筆者の「言いたいこと」を、各段落の主張を取り入れながら「自分の言葉で言い換える力」が求められているからです。
先ほど紹介した「パラフレーズ」をうまく使うと、語彙力に加えて「内容をきちんと理解し、自分の言葉で正しく表現できる」アピールになります。
指定語数が守れていない
2024年度に要約問題が導入された当初は、要約の語数幅は「目安」として提示されていましたが、2025年度からは、指定語数の幅が明確になりました。
近年、英検が入試等の外部検定試験としてより重視されるようになったため、受験者の英語能力をより適切に測ることを目的とした変更です。
この指定語数幅は、超えても不足しても減点対象になるので注意しましょう。
英検の要約問題対策におすすめ学習法
要約問題は導入されたばかりなので、市販の対策教材はまだ少ないのが現状です。そのなかでも、おすすめの学習法を紹介します。
①過去問の徹底活用
英検の過去問を使い、実際に要約する練習を繰り返しましょう。模範解答を読み込み、同じ構成で書けるように何度も練習することが大切です。
②アプリ・ツールやAIの活用
要約の練習や添削ができるアプリやツールを探して使ってみましょう。例えばChatGPT などの AI に本文を要約させて、自分の要約と見比べてみる方法があります。要点のつかみ方や、パラフレーズの参考になるでしょう。
③他人に添削してもらう
解答を添削してもらうことはとても大切です。自分では気付かないミスを指摘してもらえたり、違った表現方法を教えてもらえたりするので、確実に解答の質が高まります。
高スコア獲得のためにプロの手も借りてみよう!
ここまで多くのポイントを解説してきましたが、独学で質の高い要約文を作るのは難しいと感じたら、プロの手を借りることも検討しましょう。
英検専門のコーチングサービス「エイゴバ」では、英検の要約問題に特化したトレーニングを受けられます。要約問題に強くなるための読解力・構成力の指導から徹底した添削までフルサポート。さらに、英検の採点基準に基づいた具体的なアドバイスで、スコアアップに必要な対策を明確にしてくれます。
トレーナーは全員英検1級保持者。エイゴバ利用者の英検準一級合格率は、一般受験者の5.6倍の実績で、英検合格への道を一緒に伴走してくれます。
まとめ
英検の「要約問題」は、自由英作文とは違い、リーディングとライティングの融合問題です。以下のポイントを意識した「正しい対策」をすることで、合格点がみえてきます。
- 筆者の言いたいこと(主張)を読み解く力
- 要点を的確にまとめる力
- バリエーション豊富で正確な英語で表現する力
ライティングは一次試験の3分の1のスコアを占めるため、要約問題で高スコアを獲得することは、英検合格への近道です。独学での限界を感じたら、英検専門のコーチングを検討してみるのも一つの方法です。エイゴバは、あなたの英検合格を全力でサポートしてくれます。一緒に頑張ってみたい方はぜひ無料カウンセリングへどうぞ!
